告知ー森
Notice-Forest Digital Twin Project (2023)
imaages partially from wasabi-nomal.com
アーカイバルプリントと、3Dの
データをセットで入手できます!
照屋勇賢+FIKAの告知ー森デジタルツインプロジェクトでは、アーカイバル・インクとハーヌミューレのペーパーで制作されたミュージアム・クオリティの平面作品とデジタルツインの3Dデータをセットでご購入できます!
サイズは29.7cm x 42cm、アーティストのサインとエディションナンバーが入っています。(お手元に届くまで少しお時間をいただきます。)プリントとデータ作品セットでの価格は¥300,000となります。ご購入ご希望の方は、メールでご連絡ください。
NFTでのご購入は下記をクリックしてください。(価格はETHとなり、変動します)
**OPENSEAは2024年9月24日より購入可能です。
お問合せはhito@fikafika.net まで。
Images from Spatial
告知ー森デジタル・ツイン
照屋勇賢 + FIKA
"私は、紙袋の側面から木の枝や葉の形を切り抜きます。そして、その切り抜かれた部分を木の形に 整え、袋の中に折り込んで、一本の立っている木に仕上げます。袋は、切りぬかれた紙の木を支え るだけでなく、もともと木から作られた紙の張力によって袋自体を支えているのです。紙による木 に命を吹き込み、切り取られる袋の見慣れたデザインによって出来上がる木とよく見るショッピン グバッグが一緒になります。 私は、アリストテレスの自然哲学からインスピレーションを受けました。…出来上がる木は「ポートレート」です。木は私が実際に撮影した町の木の写真 を参照しています。 紙袋の口から、実際に存在する、特定の、個としての木が存在し、自分はその木に向かい合うまた別の存在です。またそれは、大量生産された商品を通して得られる経験です。私はこの作品で、大量に生産、消費される紙袋のなかに、個の重要性を感じてもらいたいのです。”
照屋勇賢アーティストインタビューより 英文から翻訳
照屋勇賢の告知―森プロジェクトは、1999年に始まりました。使い捨てのショッピングバックやブランドのバッグの側面を丁寧に切り取り、木を製作し、袋を横にして覗き込むと、切り取られた小さく精巧な木が見えます。繊細で丁寧に切り取られた木は、違う角度からは異なる表情を見せます。 上からの光は、紙袋の底面に木漏れ日を作り出します。
捨てられるために作られる企業やブランドの紙袋は、言うまでもなく木を使って作られます。照屋はこれまで、マクドナルドやバーガーキングからエルメスやシャネルのブ高級ブランドまで、さまざまな紙袋を用いて告知―森シリーズの作品を100個以上制作してきました。
それらは消費され、燃やされる運命にある紙袋で、この制作は紙を木にもどす地道な作業でもあります。照屋は、ショッピングバッグを切り取りながら、紙からその本来の木の強さを感じる、と言います。紙袋は、規模を拡大し続ける多国籍企業や資本主義そのもの、大量生産と大量消費を象徴しています。また、丁寧に切り取られ、形作られた木は、自然と、伐採されて消費された森、そして壊れやすい自然と生態系の表象といえるでしょう。地球の自然と生態系は、人類によってすでに破壊がすすんでおり、温暖化による気候変動は我々の生存を脅かすまでになっています。
照屋はこの作品を大きなサイズで、パブリックアートとして作ってみたいと考えていました。実際 に観客が紙袋の中に入り、紙の木の下を歩けば作品のコンセプトはさらに浮き彫りになると考えたのです。実際に一度そういうプロジェクトの話がありましたが、それは頓挫し てしまったそうです。その後実現のチャンスは訪れませんでしたが、 メタバースで、デジタルの世界であればそれは可能と気づいたのです。
写真:実現されなかった告知―森のパブリックプロジェクトの合成写真
照屋はこの作品のデジタル化の実現により、告知ー森にさらに象徴的な意義を与えました。このコンセプトは告知ー森のパブリックアートのプロポーザルの時にすでに考えられていたものです。そこでは観客が巨大な紙袋の中に入り、紙の木を見上げ、木漏れ日の下を歩くことができます。それは人々の生と自然が交差するモニュメントです。
照屋は、メタバースはいまやもうひとつの現実世界であり公共空間だといいます。現実世界の中での人間と自然との関係性は、バーチャルの世界の中で再検証され変容を余儀なくされます。そしてその新たな関係性がまた現実世界で再考されるのです。
このアイデアは、照屋と長谷川(FIKA)との会話から始まりました。そしてSOU(FIKA) が告知―森(ティファニー)(2017)をモデルに、アーティストとのミーティングを重ね、新たに告知―森の3Dデジタル作品を共同制作いたしました。
今回、異なる色や素材の告知―森のNFTを制作しました。これらはサイズ可変で、小さくしてメタバースの部屋やギャラリーに置いても、メタバースの砂漠や海の上に大きくして置いて家のように使っ たり、バッグの中の木や手提げ紐の上に登って景色を眺めることもできるようになっています。
告知ー森のシンプルで明確なコンセプトの重要性、喫緊度合いは、照屋が制作を始めた1999年より はるかに高まっています。私たちは、作品そして作品コンセプトが、このデジタルツインのプロジェクトにより少しでも多くの方に伝わり、メタバースで作品を体験していただけることを願ってやみません。
照屋勇賢+FIKA(長谷川仁美、SOU )
2023年10月29日よりご購入可能となります!
ご希望の方はAdam by GMOへ!
https://adam.jp/stores/notice-forest
Profile
照屋勇賢(てるや・ゆうけん)
沖縄県出身の美術家。ニューヨークとベルリン拠点。
多摩美術大学油絵科、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツ修士課程修了。紙袋やトイレットペーパーの芯、モノポリーゲームなどの日常的な材料を用い、自然や文化、特に沖縄の歴史や政治的問題をテーマにした作品を制作。沖縄の伝統の着物、紅型を使ったシリーズでは地元の職人と共同制作している。これまで、上海ビエンナーレ、ポンピドゥーセンター、金沢21世紀美術館、シドニービエンナーレ、グッゲンハイム美術館、クイーンズランド・アートギャラリーなどで作品を発表。パブリックコレクションも、ニューヨーク近代美術館、大英博物館、グッゲンハイム美術館など多数。2023年11月沖縄県立美術館にて個展予定。
FIKA
キュレーターの長谷川仁美と3DクリエイターのSOUによるユニットで、アーティストのNFT制作からディストリビューションまでサポート、コラボレーションしている。
長谷川は福岡と香港住まい、ウィーン応用美術大学イノベーションラボ(ウィーン、オーストリア)、クロウ・アジアンアート美術館、ダラスコンテンポラリー(ダラス、米国)オーバーハウゼン国際ショートフィルムフェスティバルなど、キュレーション多数。SOUはシンガポールのMagesで3Dデザイン、マレーシアのアジアパシフィック大学でVFXを学んだ3Dクリエイターで福岡在住。